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2007年07月05日

もうひとりの好きな作家

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 ちょっと、ブログもご無沙汰していましたが、実は、こんな空にいたのです。

 フランクフルト空港で、成田行きの乗り継ぎ便が、時間通りに飛んでしまって、しかたがなく(しょうがないではない)、7時間後のチケットを取り直して飛び立った飛行機からの景色です。
中欧に行って驚いたのは、「どこから、隣の国になるのかがわからない」ということです。つまり、国境という線がないということです。

 「しょうがない」と発言してやめていった国防大臣がいる国は、四方を海に囲まれているので、海が国境になり、その向こうは「海外」になります。だから、陸続きの大陸の国境には、線がないということにまったく関心がない。だから、南西諸島からエノラゲイに積んで運んできた爆弾が、広島・長崎に落とされても、それは「遠い国からはるばるやってきた特別なお土産」程度にしか認識がないのです。

 ブタペスト(ハンガリー)からブラスチラバ(スロバキアの首都)に列車で入るとき、ずっと、どこが国境なのかじっと見つめていましたが、結局は、分からずじまいでした。地図上のそれらしきところで、いったん、列車が止まりました。もしかしたら、その止まった数秒が、他国へ入国するときの挨拶だったのかもしれません。

 しかも、EU諸国は、身分証明書で行き来できるようになっているので、ブラスチラバでの入国チェックも、ブラスチラバからウィーンにドナウ川のぼりしてウィーン入国したときも、これといったチェックがありませんでした。具体的にどういうことかというと、所持しているパスポートを見ても、入り口のブタペストと出口のウィーンの刻印はあっても、その間、中欧のどこにいたかが証明できる印がないことになります。

 この数日、イギリスで、テロが起きているそうです。もしかしたら、ヨーロッパでは、どこの国の人がどの国にいるかは、把握しきれない危険があるともいえます。ちなみに、同行したスタッフは、人相が悪いせいか、空港のセイフティチェックで必ずひっかかっていました。たぶん、眉間にしわをよせて、にこりともせず、人と目をあわさないスタッフは、怪しいアジアのテロリストに見えたのでしょう。

 おかげさまで、私は、髪の毛が青いので、「それは染めたのか?」とチェッカーに聞かれたり、お土産のチョコレート銘柄の小さな紙袋を見て、「それって最高よね」と検査官に言われたりしながら、にこにこしていたので、テロリストには見られませんでした。

 私のもうひとりの好きな作家は、著作「『話して考える』と『書いて考える』」で、こんなことを言っています。
 「戦争は、人間の個人の病気というよりもっと社会的かつ国家的な規模のものです」と。
 そして、彼は、戦前戦後の体験と、自分の家族の体験を文学の世界に「読み直すre-reading」ことで、ノーベル賞をとりました。

 写真からお分かりのように、私は、この空から見る限り、たとえ雲がなくても、国境を見ることはできなかったでしょう。ところが、実際には、多くの民族が、その時代ごとに、中欧を支配し、その中を政略的に立ち回ったのが、マリア・テレジア以降のハプスブルグ家でした。

 小さいころからけんかがきらいで、性格も温厚な私(だれですか?笑っているのは)は、この研修で、あらためて、「努力によってしか、国の平和は維持できない」と感じました。

■コメント

なんと美しい青空でしょう。 この写真を見て 涙をぬぐいながら萎える心を立て直しています。

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